代表挨拶
私は中学時代 「 株式会社の目的は利益追求 」 と教わりショックを受け、自分のためではなく “人のために生きたい” と強く思いました。大学時代はそれを実現できる仕事を探そうと、介護施設や精神病院でのボランティア、自己啓発プログラムの営業等、様々な経験をしました。しかしそれらを通して痛感したのは、“相手のためにしたつもりで満足している自分” “人よりも成績をあげたい自分” であり、人のためと思っていたことが実は自分のためだった、ということでした。
私は、何事にも影響されない “確固たるもの” を掴みたいと心の内側に目を留めました。するとそこには誰もが持っている “良心” があり、その根底には 「 受けるより与える方が幸い 」 という思いがありました。今まで “人のための生き方” を業種や職種に求めていましたが、それは、素直に良心に従うことでどんな仕事においても実現できる、と気付いたのです。そして自分を徹底的に鍛えるため、敢えて厳しい環境に身を置きたいと願いました。
就職先は、名も無い小さなビジネスフォンの販売会社。入ってみると給与も出ない状況。まさに “まずは自社の利益” という状況で、毎日飛び込み営業の日々でした。しかし、ひたすら “お客様のため” だけを考え、目先の利益ではなく “お客様の必要”だけを求めて仕入先を次々と開拓していくと、売上も飛躍的に伸びました。
すると社長は全国に営業所を展開。無理な拡大経営で会社は2億円もの負債を抱え、仕入先への不払いが何年も続いてしまいました。私は自分が開拓した仕入先に迷惑をかけたくないと思い、負債を肩代わりして返済する為に別会社を設立しました。
ここから翔栄クリエイトが始まりました。
その後、数千社におよぶ企業に飛び込み営業を行ってきた中で「オフィスから受ける印象」と「経営者の考えやビジョン」が一致しているかどうかが、企業の盛衰に大きく関係していることに気付きました。しかし残念ながら、多くの企業は「人」「モノ」「金」「情報」といった経営資源の獲得には熱心であっても、これらを生み出す活動拠点であるオフィスを、単にコストとしてしか捉えていないと感じたのです。そのため、見た目やコストが第一優先になってしまう。
本来、オフィスは企業の採用活動に影響を与え、事業やサービスが生まれる、経営戦略上重要な場であり、いわば「第5の経営資源」だと言えます。
2003年。その気づきに従い、経営者の考えやビジョンにまで踏み込んだオフィス移転・レイアウトなどの仕事を手掛けはじめました。 いつくかの企業のオフィス創りをご支援し、実際に生まれ変わっていく企業の姿を見て、事業の方向性に間違いがなかったと確信し、業態を「業績の上がるオフィス創り」に完全に転換しました。いまでこそオフィス空間による働き方改革や業績向上という言葉が聞かれるようになりましたが、当時はまだこのようなビジョンを掲げた専門のオフィスデザイン会社は見当たらない時代でした。
いまでは当社も、再生可能エネルギー事業や、農薬・化学肥料を使用しない農業など、10を超える事業を展開しています。それぞれ環境問題、健康問題、ビジネス支援の領域で、より大きい広い視野で「真の意味で、時代のニーズに応える」べくチャレンジを続けています。
翔栄クリエイトの 「 翔 」 は 「 羊 」 に 「 羽 」 です。目先の草(物事や欲)しか目に入らない羊ではなく、「 羽が生えて天に舞い上がり、全体を見、相手の立場になって行動し、共に栄えたい 」 という思いからつけました。
自社の利益だけを目的にしている企業は、決して良い仕事は出来ないでしょう。しかし、お客様の立場に立ってお客様のためになることをすれば必要とされる企業になるでしょう。危機に瀕する時は特に自分(自社)のことを考えがちですが、そんな時こそ、結果は天にまかせ、良心に従った決断と行動が重要になると考えています。

